二代目理事長 金子泰雄のことば
初代理事長金子泰藏先生のご子息で二代目理事長金子泰雄先生は当財団の理事長を長く務め、活動の幅を拡げました。
当財団「30年の歩み」(2015年)より抜粋
戦後の日本の発展を支えてきた大きな目標の一つは、官民協力体制の下で国民が一丸となり、欧米の先進諸国のレベルに追いつき追い越すことでありました。経済大国と呼ばれ、その目標を達成しつつある現在、日本の果すべき役割とは、どのようなものでしょうか。
プレジンスキーのいう「アメリッポン」構想は、日米合わせて自山世界のGNPの約半分を占める程巨大なものではありますが、反面、欧州やアジアの諸国からみれば、不安感を持たれる要因にもなっております。
真に目本の「国際化」を考える際には、経済援肋だけでは得られない、相互理解という文化的な側面が重要になってきます。国際社会での日本を無視できない現状に鑑み、日本の役割を決して過小評価すべきではありません。相手を本当に理解するには、まず日本が、諸外国の外圧による受け身の国際化ではなく、自ら「商人国家」といわれる産業構造を変えていくことは勿論、国際社会の一構成員に留まらず、積極的な対応が肝要でありましょう。
当財団では、昭和59年11月の設立以来、各界よりあたたかいご支援、ご協力を得て、国際問の人的交流を民間レベルにおいて、サポートしてまいりました。現状の山積する様々な課題について、当財団の事業恬動か、ひとつひとつ着実にそれらの解決の方策を見いだす一助となる様、微力ながら最善を尽す所存です。今後とも皆様のご支援、ご協力の程、お願い申しあげます。 |